不動産売却を行う場合の所有権移転とは?
不動産売却において重要な手続きの1つが「所有権移転」です。
所有権移転の意味や流れを理解しておくことで、売却手続きをスムーズに進められます。
本記事では所有権移転とは何か、その手続きや費用について解説します。
所有権移転とは?
所有権移転とは、土地や建物といった不動産の所有者が変わることを言い、所有権が売主から買主に移転するという意味で「所有権移転」と言います。
所有権移転を行うには、法務局で所有権移転の登記申請を行う必要があり、この手続きによってその不動産の所有権を公に主張できます。
したがって、買主が所有権の移転を行わないでいると、その不動産に対する所有権が主張できないため、不動産を担保に金融機関からお金を借りたり売却したりといったことができずにトラブルになる可能性があります。
所有権移転の手続きの流れ
それでは、具体的な所有権移転の手続きの流れについて、順番に解説します。
1.申請書の作成
所有権移転の登記手続きに対する申請書を作成します。
申請書の書式や記載の仕方については法務省のホームページに掲載されていますので、ダウンロードしてパソコンで作成するか、直接記入して作成します。
なお、所有権移転の登記申請書は、相続や贈与、財産分与など目的に応じて分かれているので、不動産売却を行う場合は売買に関する所有権移転登記の申請書を選択します。
2.必要書類の準備
申請書に添えて提出する書類として、以下のようなものがあります。
・本人確認書類
・登記識別情報または権利証
・固定資産評価証明書
・印鑑証明書と実印
・住民票
また、状況に応じて売買契約書や、申請を司法書士などに委託する場合の委任状などが必要になります。
3.登記手続きの申請
登記手続きの申請は、その不動産の住所地を管轄する法務局で行います。
4.登記完了通知の受け取り
登記が完了すると登記完了通知と共に登記識別情報が交付され、正式に買主が所有者となります。
不動産売却時に必要な書類にかかる費用
最後に、不動産売却時に必要な書類にかかる費用について簡単にご紹介します。
不動産売却時に必要な書類として、所有権移転登記に必要な書類の他に次のようなものがあります。
・抵当権抹消の登記手続きに必要な書類
・固定資産税および都市計画税の納税通知書の写し
・筆界確認書や確定測量図
不動産売却時に必要な書類の多くは市区町村役場で所得し、1通300円程度かかります。
また、抵当権抹消の登記手続きを行う場合は、金融機関などから書類を入手することが可能です。
この他に、登記申請を司法書士に依頼する場合は司法書士への報酬、筆界確認書や確定測量図を作成する場合は土地家屋調査士への報酬が必要です。
まとめ
不動産売却を行う場合の所有権移転について解説しました。
不動産売却における所有権移転は、不動産売買の中でも重要な手続きの1つであり、手間と時間がかかります。
不動産売却をスムーズに進めるためにも、司法書士への相談を検討してみてはいかがでしょうか。

